目的に合ったツールを選ぶ
PDFに関する作業は、ほとんどの場合、次の三つの問いのいずれかから始まります。ファイルが大きすぎますか?ページが多すぎる、横向きになっている、複数のファイルに分かれているなど、ページの構成に問題がありますか?それとも、別の形式が必要ですか?この表では、それぞれの目的に合ったツールを紹介します。選択するものと、最後にダウンロードできるファイルも示しています。
JPG/PNGとPDFを相互に変換する二つのツールは、ページ全体を扱います。画像からPDFへの変換では、各JPGまたはPNGを画像として一ページに配置します。この処理で検索可能または編集可能なテキストが生成されるわけではありません。そのためには、別途、文字認識ツールを使います。逆方向の変換では、選択したPDFの各ページを、そこに表示されているすべての内容とともに、一枚の画像として保存します。PDFに埋め込まれた個々の写真を、元の画像ファイルとして取り出す処理ではありません。
ファイルサイズを小さくするか、ページ数を減らすか?
圧縮とページ操作ツールは、どちらもファイルサイズを小さくできる場合があります。ただし、変更するものは大きく異なります。圧縮では、すべてのページを残したまま、PDFをより少ない容量で保存することを試みます。分割では、一つのPDFから、選択したページを含む一つまたは複数の新しいファイルを作成します。削除では、指定したページが結果に含まれなくなります。つまり、分割と削除は、内容をどうするかという判断です。受け取り側が抜粋や分割されたファイルを受け付ける場合にのみ適しています。また、分割したファイルの合計サイズが、必ず元のファイルより小さくなるわけではありません。
仮の数値を使った例:応募書類は12ページで、サイズは9 MBです。提出先のポータルでは、5 MBまでのファイルが許可されています。
- 圧縮:12ページすべてが保持されます。5 MBに収まるかどうかは、結果が出て初めて分かります。サイズ上限に合わせてPDFを圧縮するツールでは、5 MBを目標として直接入力できます。
- ページを削除:ファイルのページ数は減ります。ただし、削除したページに履歴書や証明書が含まれている場合は、それらが失われます。
- 分割:例えば、12ページを、それぞれ6ページの二つのファイルに分けます。これは、ポータルで複数のファイルをアップロードできる場合にのみ役立ちます。また、各ファイルのサイズは、それぞれ5 MB以下でなければなりません。
この場合は、書類一式を欠けることなく届ける必要があるため、まず圧縮するのが適切です。応募書類でほかに注意すべき点は、ガイド応募書類のPDFを圧縮で説明しています。
ツールの使い方
十一のPDFツールは、すべて同じ流れで操作できます。一つの使い方が分かれば、ほかのツールも迷わず使えます。
- 目的に合ったツールを開きます。
- 一つまたは複数のファイルを選択します。ツールに応じて、PDF、JPG・PNG画像、またはDOCXファイルを選びます。
- ページ選択、順序、回転角度、目標サイズ、画像形式などの設定を指定します。
- 結果をダウンロードします。ほかの人に渡す前に、開いて内容を確認してください。
このとき、ファイルはアップロードされますか?処理は、お使いの端末上にあるブラウザーのメモリー内で行われます。インターネットから読み込まれるのは、プログラムコードやページの構成要素など、ウェブサイト自体だけです。処理のために文書がサーバーへ送信されることはありません。アカウントも支払いも不要です。ツールはブラウザーで直接動作するため、プログラムやアプリをインストールする必要もありません。利用するには、ウェブサイトが読み込まれている必要があります。詳しい流れは、PDF処理の仕組みで説明しています。
元のファイルは変更されません。結果は毎回新しいファイルとなり、自分で保存します。結果が次のツールへ自動的に引き渡されることはありません。複数の処理を組み合わせる場合は、まず途中の結果を保存し、次のツールでそのファイルを選択してください。その際は、次のツール独自の形式・サイズ・内容の条件を満たす必要があります。PDFは50 MiB以下、PDFに変換するDOCXファイルは20 MiB以下でなければなりません。ただし、ページ操作ツールでは、元のファイルがそれより小さくても、最大100 MiBの結果ファイルが出力されることがあります。途中の結果が50 MiBを超える場合は、お使いの端末上の適切なPDFソフトで作業を続けるか、元の素材から作り直してください。
二段階の処理例:スキャンした20ページの文書に横向きのページが二ページ含まれており、送信するにはファイルサイズが大きすぎます。
- 回転ツールで該当する二ページを選択して回転させ、新しいPDFを保存します。
- 圧縮ツールでは、元のスキャンではなく、今保存したファイルを選択します。そのファイルが50 MiB以下であれば処理できます。
- 圧縮した結果を開きます。すべてのページが正しい向きで、読みやすいことを確認してください。
スキャン文書の読みやすさについて注意すべき点は、ガイドスキャンしたPDFを圧縮で説明しています。
選択する前に制限を確認する
適用される制限は、ツールによって異なります。選択するPDF、JPG、PNGファイルは、それぞれ50 MiB以下でなければなりません。これは52,428,800バイトに相当します。PDFに変換するDOCXファイルは20 MiB以下でなければなりません。結合ツールやJPG・PNGからPDFへの変換ツールで複数のファイルを選択する場合、合計サイズは100 MiB以下である必要があります。さらに、ページ数、ピクセル数、テキスト、出力データにも、ツールの種類ごとに異なる制限があります。
結合、分割、削除、回転、画像への書き出しを行うページ操作ツールでは、通常のPDFが必要です。インタラクティブフォーム(XFAを含む)、デジタル署名または証明用署名、暗号化またはパスワード保護を含むPDF、PDFポートフォリオ、添付ファイルが埋め込まれたPDF、表示・非表示を切り替えられるレイヤーを含むPDFは受け付けられません。圧縮では、これらのルールの一部のみが適用されます。通常のフォームは処理できますが、暗号化や既存の署名を含むPDFは処理できません。
これらの制限内でも、端末のメモリー容量が処理の妨げになることがあります。特に、ファイルが大きい場合や、ページや画像が多い場合に起こりやすくなります。詳しい注意事項は、各ツールのページで確認してください。概要は、ファイルの制限と対応機能にまとめています。
仮の数値を使った例:三つのPDFを結合したいとします。一つ目は40 MiBで120ページ、二つ目は35 MiBで90ページ、三つ目は30 MiBで60ページです。
- 各ファイルは50 MiB未満なので、個別には問題ありません。
- 合計は105 MiBです。一回の処理の上限である100 MiBを5 MiB超えています。
- ページ数の合計も270ページです。許可されている250ページを20ページ超えています。
- 事前に圧縮すれば105 MiBのサイズを減らせる可能性はありますが、270ページというページ数は変わりません。そのため、このツールでは、すべてのページを含む一つのPDFを作成できません。
- 可能な方法は、最初の二つのファイルを結合し(75 MiB、210ページ)、三つ目を別のファイルとして送ることです。これなら、どちらも入力サイズとページ数の制限内に収まります。ただし、受け取り側が二つのファイルを受け付ける場合に限ります。
画像では、ファイルサイズだけでなくピクセル数も重要です。6,000 × 4,000ピクセルの写真は24,000,000ピクセルなので、40,000,000ピクセルの上限を下回ります。8,000 × 6,000ピクセルの画像は48,000,000ピクセルとなり、上限を超えます。
ファイルサイズと印刷寸法を計算する
十一種類のPDFツールに加え、六種類の計算ツールがあります。ほとんどは入力した数値だけで計算し、ファイルは処理しません。KB、MB、MiBの換算、ピクセル数・DPI・印刷サイズの照合、圧縮率の算出、メールの添付ファイルサイズの推定ができます。アップロード時間の推定や、複数ファイルがアップロードの上限内に収まるかの確認もできます。この確認ではPDFファイルを選択することもできます。その場合、計算ツールはお使いの端末上で正確なバイト数と、取得可能な場合はPDFのページ数を読み取ります。ファイルの変更やアップロードは行いません。すべての計算ツールはファイルサイズと印刷寸法を計算にあります。
計算ツールとファイル処理ツールは、互いに補完し合います。使う計算ツールに応じて、単位の換算結果、ピクセル寸法と印刷サイズ、圧縮率、添付ファイルのサイズやアップロード時間の推定、上限に収まるかどうかの確認結果が得られます。実際にファイルが変更されるのは、対応するファイル処理ツールを使ったときです。
例:あるポータルの上限が2 MiBと表示されています。これは2,097,152バイトですが、2 MBなら2,000,000バイトにすぎません。この換算は計算ツールでできますが、それによってPDFのサイズが小さくなるわけではありません。圧縮するには、その後、サイズ上限に合わせてPDFを圧縮するツールに、目標サイズとして2 MiBを入力します。それでもファイルが小さくならない場合は、ガイドPDFのサイズが小さくならないを参照してください。
まだ利用できない機能は?
多くのPDFツール集やデスクトップソフトには、より多くの機能があります。このツール集で提供しているのは、上の一覧にある十一のツールです。現在、以下の作業に対応するツールはありません。
- JPG・PNGの写真を直接使った文字認識、およびテキストと画像の両方を含むページの文字認識
- 旧形式のDOCファイル、Excel、その他のOffice形式の変換、および正確なページレイアウトを保持するWord変換
- PDFページ内のテキストやその他の内容の編集
- 機密情報がある箇所の安全な墨消し
- 署名の書き込み、または電子署名
- 埋め込まれた画像を元のファイルとして取り出すこと
計算ツールも文書を変更しないため、これらの機能の代わりにはなりません。
例:撮影した契約書がJPGで保存されており、単語を検索できるPDFが必要だとします。JPG・PNGからPDFへの変換ツールを使えば、PDFは作成できます。ただし、そのページに含まれるのは写真だけなので、検索しても単語は見つかりません。このPDFを保存し、次にPDFの文字認識で選択してください。文字認識ツールでは、JPGファイルを直接選択できないためです。PDFは50 MiB以下、20ページ以下でなければなりません。ドイツ語、英語、または両方を選び、結果で認識された単語が正しいかどうかを確認してください。誤りのない文字認識が保証されるわけではありません。