ファイルサイズと実際のアップロード速度を入力
役立つ結果を得るには、送信するファイルのサイズと、ご利用の回線がデータを送信する速度という二つの数値が必要です。重要なのは転送の方向です。アップロード時の制約となるのはアップロード速度です。ダウンロード速度は受信速度を表すため、契約内容や測定結果で目立つ位置に記載されていても、単純に代用することはできません。
アップロード速度の確認方法
最も信頼できるのは、ご自身の回線で測定した値です。ダウンロードとアップロードを別々に表示するスピードテストが適しています。そこに表示されたアップロードの数値を使い、単位にも注意してください。料金プランにある「最大…」などの表記は、契約上の上限であり、測定値ではありません。この計算ツール自体は何も測定せず、入力された数値だけを使って計算します。また、実際の速度は転送中に変化する場合があります。そのため、計算結果は常に速度が一定であることを前提としています。
単位と数値の書式
- ファイルサイズ:B、KB、MB、GB、MiB、GiB。KB、MB、GBは十進法で計算するため、1 MB = 1,000,000 バイトです。MiBとGiBは二進法で計算するため、1 MiB = 1,048,576 バイトです。
- 速度:Kbit/s、Mbit/s、Gbit/s、MB/s。選択した単位は表示だけでなく、計算にも影響します。2 MB/sは2 Mbit/sの八倍の速度です。
- 最も正確なのは、ファイルのプロパティにある正確なバイト数を、単位をBにして入力する方法です。換算後のサイズは、整数のバイト数になる必要があります。
- 小数点にはピリオド、桁区切りにはコンマを使います。「1.000」は1を表します。千は「1000」「1,000」「1,000.00」のいずれかで入力してください。桁区切りは右から3桁ずつにし、空白は使わないでください。数値欄に単位は入力しません。
- 0バイトのファイルも使用でき、その場合の所要時間は0秒です。速度は0より大きい必要があります。
- 効率は0より大きく、100パーセント以下である必要があります。初期値の90パーセントは想定の一例にすぎず、推奨値ではありません。
サイズの表記が十進法か二進法かわからない場合は、先にKB、MB、MiBを換算してから、適切な単位を選択できます。
ファイルのバイト数から秒数を求める
ファイルサイズはバイトで、回線速度は通常、毎秒のビット数で表されます。割り算をする前に、両方の値の基本単位をそろえる必要があります。計算ツールは次の四つの手順で計算します。
- ファイルサイズをバイトに換算します。10 MBは10,000,000バイトになります。
- バイト数に8を掛けます。これは、バイトが8ビットで構成されるためです。結果は80,000,000ビットになります。
- アップロード速度を毎秒のビット数に換算します。10 Mbit/sは10,000,000ビット/秒です。
- ビット数を毎秒のビット数で割り、理想的な所要時間を求めます。80,000,000 ÷ 10,000,000 = 8秒です。
式で表すと、理想的な秒数 = バイト数 × 8 ÷ (Mbit/s × 1,000,000)です。10 MBではなく10 MiBの場合、計算ツールは10,485,760バイトとして計算します。同じ10 Mbit/sでは、所要時間は8.388608秒です。差はわずかですが、正しいサイズ単位を選ぶことが重要だとわかります。
MB/sとMbit/sが異なる理由
MB/sは毎秒のメガバイト数、Mbit/sは毎秒のメガビット数を表します。バイトは8ビットなので、1 MB/sは正確に8 Mbit/sに相当します。メガビットは1,000,000ビット、メガバイトは1,000,000バイトであり、1,000ではありません。
同じ実際の速度を使い、効率100パーセントでの理想的な所要時間を計算する例です。25 MBのファイルを2 MB/sでアップロードします。バイト単位で計算すると、25 ÷ 2 = 12.5秒です。ビット単位では、ファイルは200,000,000ビットで、2 MB/sは16 Mbit/sです。200,000,000 ÷ 16,000,000でも12.5秒になります。一方、誤ってMbit/sを選択して2と入力すると、計算ツールは八分の一の速度で計算するため、理想的な所要時間は12.5秒ではなく100秒になります。初期設定の効率90パーセントを使うと、調整後の所要時間はいずれも長くなり、丸めると2 MB/sでは13.888889秒、2 Mbit/sでは111.111111秒です。そのため、測定値がどの単位で表示されているかを確認してください。
速度が二倍なら時間は半分
同じファイルでは、所要時間は速度に反比例します。100 MBのファイルの場合、5、10、20 Mbit/sでの理論上の所要時間は、それぞれ160、80、40秒です。
理想値と想定する効率
計算ツールは二つの所要時間を表示します。理想的な所要時間は、入力した速度のすべてを転送中ずっとそのファイルに使える場合の時間です。調整後の所要時間には、設定した効率が反映されます。効率とは、入力した速度のうち、実際に利用できると想定する割合です。どちらの所要時間も、長さに応じて秒、分、時間で表示されます。調整後の所要時間には、秒数を小数点以下六桁に丸めて示す詳細行も表示されます。
式は、調整後の所要時間 = 理想的な所要時間 ÷ (効率 ÷ 100)です。100パーセントでは両方の値が同じになります。80パーセントでは、計算上10 Mbit/sのうち8 Mbit/sを利用でき、10 MBにかかる時間は8秒から10秒になります。効率を半分にすると、調整後の所要時間は二倍になります。
損失10パーセントは効率90パーセントと同じですか?
この計算ツールでは、損失を速度に対する割合と考える場合は同じです。利用可能な速度が10パーセント減る場合は、効率を90パーセントと入力します。ほかの計算ツールの中には、代わりにデータ量を一定の割合で増やすものもあります。これは別の方法であり、表の最後の行にあるように結果も異なります。効率80パーセントでは10秒ですが、ファイルのデータ量を20パーセント増やすと9.6秒になります。そのため、ほかのツールのパーセント値を確認せずにそのまま使わないでください。
入力する速度には、どの効率が適していますか?
どの場合にも当てはまる値はありません。効率はご自身の想定であり、測定値ではありません。重要なのは、入力した速度にすでに何が含まれているかです。料金プランの速度や回線の公称速度は、その回線が最大でどれだけの速度を出せるとされているかを表します。この場合は、低めの割合を設定することで、慎重な想定に基づく計算ができます。一方、実際のデータ送信速度を測定した場合、そこからさらに一律に差し引くと、同じ要因を二重に差し引いてしまう可能性があります。その場合、100パーセントが意図した条件に合うこともあります。判断に迷う場合は、二通りか三通りで計算し、結果の幅をもとに予定を立ててください。
転送は処理全体の一部
アップロード後もポータルがしばらく処理を続けている場合、必ずしもアップロードがまだ続いているわけではありません。ファイルの送信は複数の段階からなることが多く、この計算ツールが対象とするのは最初の段階だけです。
- ファイル転送:データがご利用の接続を通って送信先に届く段階です。計算ツールはこの段階の時間を見積もります。
- 送信先サーバーでの待ち時間:受信側がファイルを受け取り、保存する段階です。この時間は含まれません。
- PDFの確認と処理:受信側によって、ウイルスチェック、内容の読み取り、形式の変換などが行われます。この時間も含まれません。
最後の二つの段階については、計算ツールは時間を加算せず、一律の見込み時間も含めません。それぞれにかかる時間は、受信側によって異なります。
実際のアップロードにさらに時間がかかる理由
- 接続の共有:ほかの機器やプログラムが同時に回線を使っていると、そのファイルに使える速度が減ります。
- 測定値が古い:スピードテストが測るのは特定の時点の速度であり、アップロード中の速度ではありません。
- 受信側の速度制限:送信先サーバーがデータを受け取る速度が、ご利用の回線で送信できる速度を下回る場合もあります。
- 転送方向の取り違え:ダウンロード速度を使って計算し、アップロード速度がそれより遅い場合、見積もり時間は短すぎます。
そのため、計算された時間は純粋な転送時間の目安です。受信側がいつ受領を確認するかを予測するものではありません。期限が迫っている場合は、直前になってからアップロードを始めるのは避けたほうがよいでしょう。
完成したファイルを使って予定を立てる
速度と効率が同じなら、所要時間はファイルサイズに正比例して増えます。つまり、バイト数が半分なら所要時間も半分になります。PDFが大きく、受信側が小さくしたファイルも受け付ける場合は、PDFのファイルサイズを小さくしてから、新しいサイズで計算できます。
この計算ツールは、ファイルがどれだけ小さくなるかを予測しません。縮小できる量はPDFの内容によって異なります。そのため、ダウンロードが完了したファイルのサイズを入力してください。できれば、ファイルのプロパティにある正確なバイト数を使ってください。
また、アップロードが速くても、ファイルが受け付けられるとは限りません。受信側は、ファイルサイズ、ファイル数、ページ数などに独自の上限を設けることがあります。計算ツールで事前にアップロードの上限を確認し、PDFが条件を満たしているかを調べられます。